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「・・・空より、あなたへ。」 第6話  忘れ草
「斎藤ユメちゃんでないか」






「あぁ…」






佑君はあとをひくが電話をかけるのをやめた。






「最近ユメちゃん、どうしたんだろう毎日おまえんとこに電話とかメールしてきてたのにな」






そうそれは突然だった。
ユメが俺に会いに来たあの日以降ぱったりとユメからメールや電話が一切来なくなった。
やっぱりしつこいとメンドクサイって思うけど、全くないとなんだか足りない気持ちになる。






一日一日重なってゆく。
練習や授業が終わった合間に携帯を見る。
光もマークもなんにもなかった。
そんなある日何回目かのメールを送って午前練習にでかけた。





ユメからの返事を期待して。






冬の空は真っ青冷たい風マフラーに顔をひっこめる。





「このマフラーユメが編んでくれたんだよな」




思い出に」ひたりながらグランドに向かう。
グランドには煌々と陽射しが入っていて暖かそうに見える。
だけど実際入ってみると寒かった。






「おっす!斎藤おはよう」





「よっ」





「今日は一段と寒いな」





後藤君が背中を丸めながら腕を手ですりすりしている。





「確かにthe冬って感じだな」






「斎藤は身も心も寒いから俺が温めてあげる」






抱きついてきそうだった後藤君をよけて先にランニングを始めてるチームの中に入った。






太陽が見守る中練習は始まった。







そして午前練習が終わって今日は午前練習で午後はない。
ストレットや片付けが終わった奴らから更衣室に入っていく。






佑君は早組で更衣室に入って着替えをする。
少し汗ばんで濡れたユニホームを脱いで、タオルで上半身を拭く。





「おい斎藤おーい…」





白川君が佑君の視線を手で払った。





「おっ!わりー考え事してた」





一点をぼーっと見ていたらしい。タオルをバックにしまい服を着る。
そのジャケットの右ポッケに入れといた携帯を手にとった。






「そうだ!ユメからきてるかな」





期待と裏腹にどこか諦めてる自分がいた。






「おっ…き・た?」





きていたのは返信エラーだった。
今まで味わったことのない痛みが胸を襲う。
気づかれないようにそっとここを離れ隅のほうで電話をかけてみた。






「現在使われておりません・・・・・・」






午後からは雨その雨の音向こう側で聞こえるみんなの声が小さく聞こえる。
乾いた空気無音の切なさ。






「ユメいったいこれはどうゆうことなんだよ」






空に問いただしても風の音がむしょうに耳をかき回すだけ、、、空しい。






「どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして」





心の中はその言葉でいっぱいで破裂しそうだ。





声を聞かせて俺だけに今君に何がこってるんだい?
それは俺のせいかい?そうだとしたら謝りたい。







そうじゃなくてもとにかく連絡してきてくれないか…。








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テーマ:社会人野球、大学野球 - ジャンル:スポーツ

【2009/02/10 23:00 】 | 「・・・空より、あなたへ。」 | コメント(3) | トラックバック(0) | page top↑
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